【心が整う運のお話|Vol.8】寄り添うことと、背負うことのあいだで

やさしさの境界線を知るということ

やさしい人ほど、
誰かの悲しみに、深く触れてしまいます。

「大丈夫?」と声をかけるつもりが、
相手の痛みが自分の心にも沈んでしまって、
ふと気づけば、自分まで元気を失っていた――
そんな経験、ありませんか?

共感力がある人ほど、
人の心の機微に敏感で、
相手の気持ちを自分のことのように感じ取ってしまうものです。

でも、覚えていてほしいのです。
寄り添うことと、背負うことは違うということを。

誰かの悲しみをわかろうとすることは、
その人にとって救いになるかもしれません。
けれど、自分まで沈み込んでしまったら、
ふたりとも暗闇の中で立ちすくむことになります。

だからこそ、
やさしい人にこそ必要なのは、自分を保つ強さです。

たとえば、そっと手を握るだけでもいい。
静かに横にいるだけでも、じゅうぶんです。
無理に慰めようとしなくても、言葉を探さなくてもいい。

あなたが元気でいてくれること、
それ自体が、誰かの心の光になるのです。

あなたが笑っていることで、
誰かが「明日も頑張ってみよう」と思えるかもしれません。
あなたがしっかり食べて、しっかり眠ることで、
「生きていていいんだ」と感じられる人が、どこかにいるかもしれません。

やさしさとは、相手の悲しみの深さを感じとることだけではありません。
自分の元気を絶やさずにいることで、
誰かに希望の火を手渡すことでもあるのです。

心を守ることは、冷たさではありません。
自分の明かりを消さずにいること。
それが、ほんとうの意味での寄り添いです。

今日、誰かの悲しみに触れたなら、
こんなふうに思ってみてください。

「私は、私の光を灯しておこう」と。

それが、あなたにできる最高のやさしさかもしれません。

記事)小鳥遊

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