【心が整う運のお話|Vol.31】足るを知る心が運を育てる

足るを知ると、運が動きはじめる
「足りないものばかりに目が向く日は、そっと立ち止まってみてください。すでに手の中にあるものの豊かさに、ふと気づく瞬間があります。満たされている心から、運は育ちはじめるのです。」
こんな言葉が心に届いたとき、あなたはどんな景色を見ていますか?
慌ただしく過ぎていく毎日のなかで、気づけば「あれが足りない」「これもできていない」と、小さな不満や焦りが積もっていくことがあります。
たとえば、収入が足りない。人間関係がうまくいかない。自信が持てない。
「もっと、もっと」と手を伸ばすことは、向上心でもあります。でも、同時に、その心の奥に「今の自分では足りない」という自己否定が潜んでいるとしたら――それは、運を育む土壌にはなりにくいのです。
欠乏感は、運を枯らしてしまう
「ない」に意識を集中すると、心は渇いていきます。
もっと欲しい、もっと満たされたいという思いは、望みのエネルギーとして大切なことではありますが、それが過度になると、不安や不満に心が飲み込まれてしまいます。
不思議なことですが、足りないと思っているときほど、運は動きづらくなるものです。
「引き寄せの法則」や「波動の共鳴」といったスピリチュアルな考え方を持ち出さなくても、心理学的にも、欠乏感にフォーカスしているとき、人は視野が狭まり、創造力や柔軟性が低下すると言われています。
運とは、柔らかな感性とひらかれた心があるときに、風のようにやってくるもの。だからこそ、まずは心を整えることが、運を動かす第一歩なのです。
いま、手の中にあるものを見る
では、どうすれば欠乏感から抜け出せるのでしょうか。
答えは、冒頭の言葉にあるように、「いま、手の中にあるもの」に目を向けてみることです。
たとえば――
・今日も体が動いてくれたこと
・ごはんを食べられること
・自分を想ってくれる誰かがいること
・朝、目を覚ませたこと
「そんなの当たり前」と思ってしまうようなことでも、あらためて見つめ直してみると、それがどれほど尊いものかがわかります。
今ある豊かさに気づくことで、心の中にぽっと灯がともり、満たされる感覚が芽生えてきます。
感謝は、運の扉をひらく鍵
心理学では「感謝の感情は幸福度を上げる」と多くの研究で報告されています。
たとえば、「感謝日記」を毎日3つつけるだけで、数週間後にはポジティブ感情が増し、うつ傾向やストレスが減少するというデータもあります。
これはスピリチュアル的に見ても同じことで、感謝はもっとも波動が高い感情のひとつ。
だから、感謝できる自分でいることは、心の器を広げ、そこに新しい運が流れ込む準備をすることにもつながるのです。
何かを得たから感謝するのではなく、すでにあるものに感謝する。
その「満ち足りた心」が、次の豊かさを引き寄せてくれるのです。
足るを知ることは、今この瞬間を信じること
足るを知るとは、決して諦めることではありません。
今あるものを受け入れ、そこに感謝しながら、未来に希望を持ち続けることです。
私たちの心は、焦りや不安の中では本来の力を発揮しにくくなります。
だからこそ、「まだ足りない」と感じたときほど、少し立ち止まって、「今ここにあるもの」に目を向けてみてください。
運とは、どこか遠くにある宝箱ではなく、すでに私たちの内側に芽吹いている小さな芽のようなもの。
それに気づき、大切に育てることが、運を育てるということなのかもしれません。
記事)小鳥遊
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