【象徴解釈Vol.36】ラピスラズリの象徴 ― 真理と霊性を導く蒼き石の神秘

ラピスラズリ ─古代の叡智を宿す蒼き石
青い宇宙を閉じ込めたかのような深い青と、金色の星屑のような斑点を持つラピスラズリ。この神秘的な石は、古代より「神に通じる石」「真実を語る石」として崇められてきた。その鮮やかな青は人の心に深く働きかけ、魂を揺さぶるほどの力を宿している。今回は、東西の神話や文化におけるラピスラズリの意味と象徴性を紐解きながら、占いや夢解釈に活かすための視点をご紹介する。
日本における文化・思想・神話による捉え方
日本においてラピスラズリ(瑠璃)は、「瑠璃光如来(薬師如来)」の名に象徴されるように、仏教の中で深い霊的意味を持っていた。

特に奈良時代以降、瑠璃は七宝のひとつとされ、極楽浄土の青い瑠璃の地に例えられるなど、理想郷の象徴とされた。また、薬師如来が住む瑠璃光浄土は、病を癒やす光としての役割を持ち、ラピスラズリは癒しと浄化の力、そして真理を映す鏡としての意味合いを帯びていた。
日本以外の東洋文化・思想・神話による捉え方
古代中国でもラピスラズリは王族・貴族の装身具や工芸品として重宝された。五行思想においては青(または青紫)は木の象徴とされ、成長・知性・誠実を表す色であり、ラピスラズリの深い青は精神的高貴さと結びついていた。また、インドにおいてはチャクラ理論における「第六チャクラ(アージュニャー/第三の目)」に関連付けられ、直感、霊的洞察、真実の認識を高める石として崇められていた。古代ペルシャでも王の衣装や墓に用いられ、天と神々をつなぐ石として扱われた。
③ 西洋の文化・思想・神話による捉え方
古代エジプトでは、ラピスラズリは「神の石」として神聖視された。ツタンカーメンの黄金のマスクにも用いられ、死後の旅を守る守護石とされた。
また、女神イシスの髪の色をこの青で描いたことから、聖母マリアのマントにもラピスラズリの顔料が用いられるようになった。中世ヨーロッパでは高価なウルトラマリンブルーの原料となり、聖性・真理・忠誠の象徴色として宗教画で重宝された。
象徴から読み解くラピスラズリ スピリチュアル メッセージ
ラピスラズリは「真実を見通す眼」である。霊的世界と現実の間に架かる橋であり、混乱の中に秩序をもたらす青い炎だ。この石は、心の中にある欺瞞や自己欺瞞に光を当て、内なる真実と向き合わせる力を持つ。神聖な青は、自らの内面にある叡智と結びつく鍵であり、沈黙の中にこそ真の言葉があることを思い出させてくれる。深い青の中に星のように浮かぶ金(黄鉄鉱)は、宇宙とのつながりを示す象徴であり、自我を超えた意識の広がりを象徴する。
占断に用いる考察
タロットとの関連
ラピスラズリは『隠者』や『女教皇』『星』など、内面の智慧や霊性、静かな導きを表すカードと照応する。



運気との関係
自己探求運、霊的成長運、直感力向上運、守護・浄化運と関連が深い。
⑥ 夢分析に用いる例
ラピスラズリが夢に現れるとき、それは「あなたの中の静かな真実に耳を傾けなさい」という魂からの呼びかけである。その青き光は、知識では届かない領域にあなたを誘う。そして、あなたの中にある本当の声に気づいたとき、すべての迷いはやがて澄み切った光へと変わるであろう。
- ラピスラズリを拾う夢
深い真理や叡智に出会う準備が整っていることを意味する。 - ラピスラズリを失う夢
自己喪失や直感の鈍化、信じる力を失っている暗示。 - 誰かからラピスラズリをもらう夢
守護的存在からの導きや、第三の目が開かれる兆し。 - ラピスラズリが砕ける夢
見たくない真実が目の前に現れようとしている警告。 - ラピスラズリを胸に抱く夢
内的世界との深い結びつきと心の浄化を示す。
霊性と真実に導く蒼き光 ― ラピスラズリが語る魂の目覚め
ラピスラズリは、物質的な成功よりも、魂の進化や真実の追求に光を当てる象徴。高次の知恵、霊的な気づき、内なる導きといったテーマに寄り添い、時に私たちを迷いから引き上げ、正しき道へと誘ってくれる。占断では「真実を見抜く力」や「霊的な守護」として働き、夢では「目覚め」「浄化」「霊性の覚醒」として現れることが多い。ラピスラズリは、自己と宇宙をつなぐ媒介として、深遠な問いを抱く者にこそ響く象徴である。
記事)小鳥遊
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